■ 防音/録音/練習スタジオの作り方 ステージのある防音室
このページは自作録音スタジオ、防音スタジオボーカルブースを自作されている皆さんのページを連載で紹介していこうというものです。
防音室を自分で作るということは、試行錯誤の繰り返し。だから防音室を既に作っている先輩方の作品を是非参考にしましょう。
記念すべき第一回目の掲載サイトさんは、私のスタジオ作りにも参考にさせていただき、且つ超クールなスタジオをお持ちの深井紫さんのPURPLE HOUSEを紹介させていただきます!
メインステージがめちゃくちゃかっこいい!!
なんと、スポットライトや照明まで完備されている自作スタジオ!
もはや、趣味の域を通り越しています!!
作成者の深井紫さんにインタビュー協力していただきました
作者 | 深井紫さん |
職業 | 自営業 |
尊敬するアーティスト | リッチー ブラックモア |
制作費 | 国産乗用車1台分!? |
楽器 | EG |
苦労されたところはどこですか? |
防音ドアは規格外サイズで予算的に既製品を使用しなかったため、 試行錯誤の末現在に至りました。開閉にかなり力を要します。 |
ここが自慢! |
カラオケBOXを更に防音しましたので、カラオケ程度では外には 聞こえない仕上がりです。 |
これから作成されるかたへのアドバイスをお願いします! | 設置・完成した時点で、床下に「炭」入れることを思い付き周囲から押し込んだのですが、はじめから想定していれば楽だったと思いました。 密閉度の高い建築物には換気・湿気・カビ対策は重要と思います。 「重低音に効果的な遮音」と「中高温に効果的な吸音」の対策をバランス良くする事が大切と思います。 |
深井さんのサイトから、特に”ここがすごい!”と思った画像と説明を抜粋し紹介させていただきます。!私がえらそうにコメント(青文字)をつけています^^;)
木造建築ですから遮音性はコンクリート製の物には叶いませんが、壁の中は"SRバー(弾性金属下地)"という振動を吸収するS字型のバーで石膏ボードやコンパネを固定していますので吸音空間が有り、一般的な壁より吸音・遮音効果が得られていると思います。
深井さんによりますと、壁下地材料として、JISの遮音規格適合品を使用されてます。
特に低音域の遮音性に優れているみたいです。
”SRバー”は、壁全体に伝わる周波数の低い振動を相殺する効果的な骨組みのようです。
深井さんの研究熱心さが伝わってきますね!
密閉度の高いスタジオの換気は酸欠防止のためにも重要ですので、元から一棟に一個付いていた給排気仕様(防音型)の換気扇を親子ドア上部に二連、録音ブース側にひとつ搭載してます。
また、一般的な給排気切り替え式換気扇を入り口の第二ドア上部(排気)と勝手口上部(吸気)に一台ずつ、玄関口に給排気仕様(防音型)の物を1台付け、外気が《勝手口⇒録音ブース⇒スタジオ⇒小部屋⇒玄関⇒外》に流れるようにしています。
換気扇を2個搭載というのは、いかにスタジオの機密性が高いのかをうかがわせます。
ドア左部には指を挟む危険を回避する為、バネ式蝶番で付けた板が有ります。
分厚いドアを開閉時に指詰防止策を講じているとはさすが!
音楽活動に大事な指を守ってくれる細かい配慮がニクイですっ。
スタジオには「出入り口・録音ブース・トイレ」用にドアがそれぞれ有りますが、全てスタジオの外へ開くように設計しています。これは、更に防音効果を得たいと思った時、厚手の防音絨毯を敷く為の配慮です。
ドアをすべて外側に開くというのは、すごくいいアイデアですね。
これは深井さんによりますと、後で内壁や、床に追加工事を行いたい場合、ドアが内側に開きますとかさ上げ状態になり、最悪はドアを加工しなければならなくなるという事態を防止したものだそうです。
さすがですね!見習いたいところです!
ここでも深井さんの繊細さを伺わせますね!
天上が低い為ギターやベース等を持ち上げた時、蛍光灯に当たって破片が飛び散らないよう、工場等に良く使われているフィルムを貼った物を使用しています。少し割高ですが、怪我をしてからでは遅いので・・・
人は機械と違ってうっかりするもの。安全対策もばっちりです!
出入り口には市販品の物で最も厚手のカーテンを選びました。
これでどの程度の防音効果が有るか定かでは有りませんが、やれることは全部やろう!と意気込んだ結果です。
吸音のために、布団、毛布カーテン等を用いるのは有効なようです。
私も聞いたことがあります。
PAブースからステージが覗けるようにペア硝子製のハメ殺し窓を付けています。
ペアガラスは北欧の建築に多くみられ、寒い地方の断熱効果や、ガラスの曇り止めにもなるようです。最近は日本でも輸入住宅のアイテムとして、単品で購入できるようです
スタジオ側から見たドアのロック部で上下二個付いています。
当初家庭用のノブでしたが、密着度も弱く木製ながら防音加工した60kgのドアを開閉するにはひ弱でした。
特注で作ったノブは力強く密閉してくれます。
ドアがしまったとき、ドアと壁の隙間を埋めるパッキンを効果的につぶすことができるレバー式のノブですね!
紹介させていただいた他にも深井紫さんのHPにはスタジオ全景やレイアウト、機材など、もっと詳しく紹介されています!
また、超コアなリッチー情報なども満載です!
掲載写真は少々加工させていただきました。
当ページにある写真の著作権はすべて権利者(深井紫さん)に帰属します。権利者に無断で販売・転載・再配布することは出来ません。
当ページは深井紫さんの承諾を得ています。
この場をお借りし、ご協力いただいた深井紫さんにお礼申し上げます。ありがとうございました。
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2018年8月6日 update